乳児の鼠経ヘルニア。病気発覚から生後半年で手術、術後まで

育児

我が子は生まれつき鼠経ヘルニアでした。

子供の異変に気付いてからというもの、海外に住んでいたこともあり英語で病気について人に聞くのもままならず、インターネットで病気について調べまくりました。他の親御さんの体験談や気持ち、判断など色々読んで参考にさせていただいたので、私も気付いてから初診断、手術決断までの経緯、手術当日や術後についてまとめたいと思います。

今まさに自分の子が鼠経ヘルニアと言うことが分かって悩み苦しんでいる親御さんの力に少しでも慣れたら幸いです。

スポンサーリンク

気付いた経緯

生後3週間が過ぎた頃、いつものように子のオムツを換えていました。何気なく股の辺りを見ると、左足の付け根のところにぷくっとした膨らみを発見。触ってみると柔らかくて押しても痛がる様子はありません。でも明らかに左側だけ膨らんでいるし、雑菌でも入って腫れてしまったのかと焦り、近くの病院に連れて行くことに。

英語で病名を言われても理解できないと思ったので、いつものようにインターネットで下調べ。調べまくった結果、症状からしてこれはきっと「鼠径(そけい)ヘルニア」だろうと予想。英語名を紙に書いて病院に持って行きました。

これが子と私の初めての2人だけの外出でした。

生後3週。初診と病院からの診断

診断を受けると、私の予想通りヘルニアだということでした。

ヘルニアというと当時の私には腰痛のイメージがあって最初は「え?」っと思ったのですが、あるべき場所からはみ出した状態のものをヘルニアというらしく、腰もそうだし今回のものも場所は違えどヘルニアということでした。

鼠経ヘルニアって何?

調べてみると乳児では20~30人に1人という割合で、小児の外科的な疾患の中で最も多い病気だそうです。いわゆる脱腸というやつです。男児に多いらしいんですが、我が子は女の子なのにそれを持って生まれてきてしまったみたいです。

原因は腹膜の一部が先天的に開いたままで産まれたために臓器が飛び出してしまったとのこと。閉じなかった原因は特に母親が何かしたからというわけではないようです。ただ偶然閉じずに産まれてきた…それだけだということでした。

手術をするかどうか

1歳までは30%ほどですが自然治癒の可能性があるらしく、我が子はまだ生後4週目だったので最初は経過観察ということになりました。ただ自然治癒しない場合、治すには手術する以外方法はなく、それまでに「かんとん」という臓器が戻らなくなってしまう症状が現れると緊急手術が必要になるということ。

本人は当時痛みもなくケロッとしていたのですが、少しでもリスクがあると怖かったです。オムツ交換のたびに確認してはかんとんの恐怖と戦うことになりました。

生後3ヶ月。経過観察中

症状としては思いっきり泣いたとき以外は見られなくなりました。毎回見るたびに出ていた初期の頃より良くなっているような気さえしました。ただ、起きているときは四六時中泣いてた初期の頃と違い、少し大きくなって体の力加減が出来るようになったから出てくる頻度が減っただけだったのかもしれません。

その当時の私の気持ち

このまま出なくなったら良いなと思うけど、まだ穴は空いているからたまに症状が見られるわけで、何を持って完治したと言えるのだろうか?症状が出なくなってもまだ穴は空いているかもしれない。

手術…結局することになるのかな。もし自分の体であればさっさと手術をうけて終わらせてしまうけど、子のこととなれば話は別。まだ産まれて3ヶ月。女の子だし、体にメスを入れるのはためらわれる…。でもどこかがおかしいのであれば治さなければならない。

まだ結論は出ていないので心配は尽きない…。

生後半年。手術を決意

生まれつきのものだったとはいえ、こんなに小さいのに手術しなければならないということが辛く、どうにか自然治癒しないかと先延ばしにしていました。

全身麻酔のことも気がかりでした。いろいろ調べてみて色んな説があるみたいで。体や脳へのダメージが残るという説もありました。でも必要ならそれでもやるしかないのですが、避けられるのであれば避けたいわけで。

でも生後半年を経ってもまだ症状が出て、ある日のお風呂上りには以前より大きく少し硬かったこと、もうすぐ生後7か月に差し掛かり体重も7キロ超え体がしっかりしてきたこと、半年以上様子を見て変わらず症状が出ていたこと…などが決め手となり、病院に連絡を取りました。

その後トントン拍子に手術日が決定し、決断から一週間ほどですべてが終わりました。

手術前夜

手術は朝8時からということで、その4時間前から絶食するようにとの指示でした。

子の夜起きるタイミングで調整しようと思っていたのですが、11時に寝て次に起きたのは夜中の2時。3時に最後の授乳をするのが理想的だったので、2時に授乳して寝かしつけた後に、また3時に起こして授乳しました。

子は寝ぼけながらもしっかり飲んでくれ、朝家を出る直前の6時前まで寝ていてくれました。

手術当日

病院に着き、子を手術着に着替えさせたり、手術の説明を受けました。なんだかいよいよなんだなという気持ちで、やはり簡単といっても立派な手術なんだなと実感しました。

数か月会っていなかった主治医と久々に会い、最後の問診です。子の体を注意深く触り、少し泣かせました。すると、患部を手で触りながら

「ここに小さいのがすこーしあるのが分かるよ。ほんとに小さいのがね。」

そこでもう一度、自然治癒の確率は17%あり、まだ待っても大丈夫であることが説明されました。半年間その2割の可能性を期待して待ちながら、かんとんから緊急手術になる危険性と天秤にかけて手術の時期を探ってきました。迷いに迷ってここまで来ての最終決断です。

私たちの決断は変わりませんでした。

手術へ

手術に向かうため子を看護師さんに手渡しました。笑顔で見送り子が見えなくなると、涙が出ました。手術自体は30分から1時間ほど。待っている間色々考えました。

実は私も以前簡単な手術をしたことがあるのですが、自分のことだと全然平気だったのに、子供のこととなったらもう心配で心配で驚きました。自分よりも大切なものを持った証拠というか、あんな気持ちは初めてで。

夫は「簡単な手術でこんなに心配になるのに、もっと重い病気の家族はどうやって乗り越えているのか想像がつかない」と言っていました。親になるということはもっと強くならなければならないということなんですね。早くまた子をこの手に抱いて授乳してあげたいと思いました。

手術終了

無事に終わったというのを聞いて、また少し涙が出ました。あんなにうれしい安堵の涙をしたのは初めてでした。

その後、子が眠っている部屋へ。薬のせいか、少しだけ顔がむくんでいるように見えました。起こして良いというので声をかけてみるものの、子、一向に起きず。なんならイビキまでかいています。呑気なものです。

やっと起きたのでストレッチャーに乗り込み、子に授乳しました。忘れられない授乳になりました。授乳したままストレッチャーを押され、待機室に移動しました。この感じは出産のときを思い出しました。

帰宅へ

しばらく様子を見た後、帰宅OKの指示。出産のときも2日で帰宅しましたが、この手術でもスピード退院。日帰り手術です。

やってはいけないことは特になく、普段通りの生活をして良いとのこと。もし子が泣いて痛がっているようであれば市販の痛み止め(タイレノール)の赤ちゃん用をあげてと言われました。

朝来た時と同じようにカーシートに子を座らせ、午前11時前には帰宅しました。朝6時に出て11時には帰ってくるなんて、なんというスピード手術。今まで悩んでいたのが嘘のようにあっさり子のヘルニア手術は終了したのでした。

術後

子はいつもより多めに昼寝したくらいで、いつも通り動き回り痛み止めをあげることもありませんでした。お風呂は念のためその日は入れず、次の日から。

お腹に傷があるというのになぜそんなに動き回れるのか不思議。自分が手術したとき、同じような感じで傷があったのですが、痛くて仕方なかったのに…赤ちゃんというのはすごいですね。

その当時の私の気持ち

今すやすやと眠っている我が子を見ると、「やって良かった。治って良かった」と思える。ずっとおむつを替える度にヘルニアが出ていないかチェックして、大泣きすればかんとんを起こさないかと心配しながら過ごした半年間。

小さな体に傷は付いてしまったけれど、もうヘルニアの心配する必要もないし、痛い思いをするかもしれないと怯えることはない。幸い傷は若いこともあり一年後にはほとんどわからなくなるとのこと。良かった。

それにしても、99%成功する簡単な手術だと頭では分かっていても、手術室に連れていかれる我が子を見たときは涙が出たし、無事に終わってこの手に抱いたときも泣いた。

今、我が子を前に思うことはただ一つ。

「あなたが隣でただ笑ったり泣いたりしてくれるだけでママは本当に幸せ」

術後の写真(苦手な方は観覧注意)

やっぱり親としては傷跡が気になるかなと思うので、術後すぐの頃と1ヶ月後のものを載せておきますね。

先生も気を使ってシワの線に沿って切ってくれたようです。術後すぐは痛々しいですが、1か月後で既にだいぶ綺麗になりました。1年以上経った今はシワにちょっと肌より明るい線が薄っすら見えるか見えないかってくらいで本当にほとんど目立たなくなりました。(動き回るようになって大人しく撮らせてくれなくなったので写真がなくてスミマセン。)

まとめ

まだたった1年と少し前のことなのに遠い昔のように思えます。手術後は、傷は出来てしまったけど、もうかんとんにいちいち怯えなくても良くなって本当にほっとしたことを覚えています。今はそんなことがあったのを忘れるくらい元気いっぱいに育ってくれている我が子。現代の医療に感謝、隣で笑ってくれる娘に感謝です。

自然治癒を期待して手術をするかどうか迷っている方も多いと思いますが、ある程度待ってみて完治しない場合は思い切って手術してしまうのも手かなと。1日1日心配しながら過ごす日々は心を消耗しますし、かんとんが起こって取り返しのつかないことになってからでは悔やんでも悔やみきれませんから。私達は手術に踏み切ってとても良かったと思っています。

私達の体験が参考になれば幸いです。

育児
スポンサーリンク
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
まちえふ
海外在住歴8年。30代。移動生活2年目(現在はNZ在住)。 国際結婚組。一児の母(娘2歳)。 詳しいプロフィールはこちらから。
まちえふをフォローする
まちえふをフォローする
まちえふの好きなこと

コメント